西俊輔の「毎日楽しく」

2015年8月号 Vol.120

今月の毎日楽しくはVol.120ということで、始めてからちょうど10年になりました。早いものです。始めたころはまさか10年も続くと思ってませんでしたが、これも読んでくださるみなさんのおかげです。感謝いたします。

さて今月は、毎日を大切に生きているか、というお話しを書きたいと思います。先日、東京の調布市というところで民家に小型飛行機が墜落し、3名の方が亡くなるという痛ましい事故がありました。亡くなった3名のうち、1名がその家にいた30代の女性でしたが、それこそいったい何が起きたのかわからないまま亡くなってしまったかもしれません。

この件に関していえば亡くなった30代の女性にはなんの落ち度もありませんので、よく言われるような因果応報の法則なんてものもあてはまるはずもなく、運が悪かったとしか言いようがありません。

でも、人生にはときとしてこういうことがあります。私たちはふだん、自分がどれだけ気を付けていても、いつ自動車事故に巻き込まれるかわかりませんし、地震や台風や洪水といった天災にあうこともあれば、病気などで命を落とすこともあります。

人生には自分の力でコントロールできる部分もけっして少なくはありませんが、一方で自分の力ではどうしようもない運命というものが厳然としてあるのも事実です。

以前も書いたことがありますが、4年前に亡くなったアップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏は、「もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは本当に自分のやりたいことだろうか?」と自分に問いかけていたといいます。

みなさんはもし、今日が人生最後の日だとしたら、今日これからやろうとしていることは本当に自分がやりたいことでしょうか?ひょっとすると、毎日仕事をして暮らしている私たちの多くは、今日これからやろうとしていることは人生最後の日にやりたいことだとは答えないかもしれません。

でも、だからといって仕事をせずに好きなことだけやって生きていくわけにはいきませんから、日々の仕事をイヤイヤやったまま人生を終えることになったら後悔することになるかもしれませんね。

結局、楽しいこともイヤなことも全部ひっくるめて、自分の人生の大切な1日として、日々を大切に生きていくしかないのかもしれません。

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