西俊輔の「毎日楽しく」

2014年07月号 Vol.107

先日、札幌で創業者向けのフォーラムを開催しました。創業して1,2年目の方をご支援するという事業を今年の3月に北海道から受託しまして、そのキックオフを兼ねたフォーラムでした。

かなり広い会場を借りてしまって、直前まで集客に苦労したんですが、おかげさまで当日は220名ぐらいの方に来ていただきまして、なんとか盛況に終わることができました。

フォーラムでは、北海道の有名な経営者の方にお話しをしていただいたり、創業に縁の深い方々をパネリストにお迎えしてのパネルディスカッションなどを行いました。パネルディスカッションには私もパネリストとして参加させていただいたのですが、その中で、次のようなテーマがありました。

「創業者を支援する側の立場として、支援したくなる創業者とはどんな人ですか?」

熱意のある人、などいくつかの意見が出る中、私は、他人に何かを与えている人、というお話しをさせていただきました。

誰かに何かを依頼するとき、依頼してきた人からすでにお世話になっている場合には、その人からの依頼を断りづらいのはもちろん、なんとかしてあげなければ、と思うのが普通ではないでしょうか。

これは創業者に限ったことではなく、ビジネスに係る方全般に言えることだと思いますが、人から「してもらう」ことばかりを期待していると、実際にはなかなか「してもらう」ことはできないんですが、人に何かを「してあげる」ことの多い方というのは、結果的に人から「してもらう」ことや助けてもらうことが多いように思います。

私がお付き合いしている営業職の方でも結果を出している方々というのは、売り込みをしない方が多いです。

自分が売らなければならない商品やサービスを売ろうとはせず、勉強会などを企画して人と人とをつなげる活動を一生懸命やったり、自分の本業とは直接関係のない依頼に対して全力で応えようとされたり、一見、本業のお仕事をいつやっているんだろう?という方が結果を出していることが多いんですが、そういう方に共通するのが、まず与える、ということ実践していることだと思います。

まず与えよ、といったのはキリスト教でしたか、古代ローマ帝国でしたか、いずれにしても、大昔から伝えられている格言は、ビジネスには大いに参考になりそうです。

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