西俊輔の「毎日楽しく」

2018年12月号(Vol.160)

 今年のNHK大河ドラマは西郷隆盛を主人公にした「西郷どん」ですが、みなさんはご覧になってますか? 私はもともとテレビドラマなどをあまり見ないほうで、民放のドラマはもちろん、NHKの朝のドラマや日曜夜の大河ドラマもずいぶん長いこと見てなかったんですが、この「西郷どん」は最初からずっと見てます。明治維新というと坂本龍馬が有名で、龍馬が好きという日本人は多いようですが、私はこの西郷隆盛という人に大変興味がありました。実際、出身の鹿児島県で西郷さんはいまだにすごく人気があるそうで、同じ鹿児島出身で明治政府の大変な功労者である大久保利通が地元であまり人気がないのとは対照的だそうです。ただ、同じ鹿児島出身で京セラ創業者である稲盛和夫さんは、大久保利通という人はもっと高く評価されるべきだと考えているようで、雑誌で次のような話をしていました(ちなみに、稲盛さんは西郷さんの言葉をご自身の会社の社是に掲げるほど西郷さんの心酔者として有名な方です)。 

 素晴らしい人生哲学を持ちつつ人間的な魅力にも溢れ、多くの人に愛された西郷隆盛に比べると、大久保利通という人は大変冷徹で理性的かつ合理的な人物で、なにより、幼なじみで明治維新の盟友でもある西郷さんを死に追いやった人物として地元鹿児島では大変人気がないどころか憎まれてすらいますが、こういう人物でなければ現在に続く日本の中央官庁の原型を作り上げることはできなかったと思います。西郷はその哲学と人柄で周りをまとめあげて明治維新を成し遂げましたが、緻密な論理が必要となる近代国家の創造はおそらく西郷にはできなかったでしょう。そして、会社経営者はこうした西郷と大久保にみられるような両極端な性質をバランスよく合わせ持つ必要があります。 

 人情味溢れる人柄で多くの従業員を引き付ける一方、時と場合によっては合理的で冷徹と言われるような判断ができる人でなければ経営者は務まらない、ということのようです。私自身はどちらの素養も乏しく、そのために大変苦労していますが、経営者のみなさん、いかがでしょうか?

  さて、早いもので今年ももう12月ですね。今年もみなさまには大変お世話になりました。ありがとうございました。来年もみなさまにとって良い一年になりますように。

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