令和8年度の税制改正大綱
昨年12月19日に政府与党は令和8年度税制改正大綱を発表しました。正式に決定するのは3月末の国会通過後になる予定ですが、今回はその一部についてみていきましょう。
<個人所得課税>
① 「年収178万円の壁」への引き上げ
令和8年分以後の所得税について、基礎控除の上限を58万円から62万円に※、給与所得控除の下限を65万円から69万円に引き上げ、更にそれぞれの特例として基礎控除の額を最大42万円加算し、給与所得控除の下限を5万円引き上げる時限的な措置によって、「年収の壁」と言われる所得税のかからない給与収入の限度額が最大178万円に引き上げられます。
また、配偶者控除や扶養控除の対象となるための要件も、合計所得金額58万円以下から62万円以下に引き上げられます。
※合計所得金額が2,350万円以下の人の場合。詳細はお問合せください(以下、同様)。
<資産課税>
② 教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の廃止
父母や祖父母等の直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置が、令和8年3月31日をもって延長されずに終了となります。
③ 事業承継税制に係る特例承継計画の提出期限延長
事業承継時の株式に係る贈与税や相続税が納税猶予される法人版事業承継税制について、要件とされる特例承継計画の提出期限が、令和9年9月末まで延長されます(現行:令和8年3月末)。
<法人課税・その他>
④ 少額減価償却資産の特例の見直しと期限延長
中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例が、30万円未満となっている取得価額を40万円未満に引き上げ、適用期限が3年延長されます(令和11年3月末まで)。
⑤ 消費税のインボイス制度の経過措置の見直し
消費税のインボイス制度の経過措置(売手側の2割特例、買手側の仕入税額の8割控除)が、令和8年10月以後、2割特例は3割特例(令和10年9月末まで)として延長、8割控除は7割控除(令和10年9月末まで、以後段階的に縮減)に変更になります。
税制改正大綱にはこれら以外にも多くの項目の記載があり、年明け早々の国会審議の行方に注目です。


