西俊輔の「毎日楽しく」

2016年12月号(Vol.136)

ここ最近のニュースの中心といえばアメリカ大統領選でしたが、アメリカはもちろん、日本を含む世界中の予想に反してトランプさんが勝ちましたね。トランプさんはその言動からかなり「異端」と思われてきた人ですが、気づけば共和党の候補となり、とうとうアメリカ大統領になります。

なぜこうした結果になったのかについては、いろいろな理由があると思いますが、既成の政治や政治家に対するアメリカ国民の不満が思っていた以上だったということは間違いなさそうです。ただ、トランプさんが掲げる自国第一主義や、外国や外国人に対して排他的な考えを持つ政治家がヨーロッパでも台頭しつつあるのは、少し気になる点ではあります。

選挙後のトランプさんの発言の変化から、選挙期間中の発言がすべて実行されるわけではなさそうですが、それでも、この原稿を書いてる時点では年明けの大統領就任と同時にTPPから脱退すると、あらためて発言していましたし、閣僚候補と言われている人達の経歴などをみると、これまでとは異なる何らかの対応が今後、日本も必要になってくる可能性は高そうです。

トランプさんの当選そのものも驚きでしたが、今回のトランプさんの当選が原因と思われる鬱に近い症状を訴える人がなぜか日本人の中からも出てきているらしいというニュースもちょっと驚きでした。要するに、トランプさんの就任によって、今後の日本がどうなっていくのか不安でしょうがない、ということなんだそうです。日米安全保障条約が今後どうなっていくのか不透明な中、つい最近、日本の自衛隊が内戦状態にあるアフリカの国に派遣され、戦後70年間一度も組織的な戦闘をしなかった日本がかなり局地的とはいえそこに巻き込まれる可能性が出てきました。またそれが原因となって、アメリカやヨーロッパと同様、日本もテロの標的になることがあるかもしれません。そういう点では、不安になる気持ちも無理はないのかもしれませんが、でも仏教の教えにはこんな教えがあるそうです。「将来のことを思い煩わず、過去を悔やまない」。私たちにできることは、今この瞬間を一生懸命生きることしかないのかもしれません。

早いもので今年も12月ですね。今年もみなさまには 大変お世話になりました。ありがとうございました。 来年もみなさまにとって良い一年になりますように。

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