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アニメ「SPY×FAMILY」は古くも新しい大人もハマる憎い作品だった

2022年05月26日

現在放送中のアニメ「SPY×FAMILY」(スパイファミリー)がとても面白いとのウワサを聞きつけ、さっそくアマゾンプライム・ビデオで見てみることにした。

まず目を見張るのが楽曲の豪華さだ。オープニング曲をOfficial髭男dism、エンディング曲を星野源という、今をときめく一流アーティストが担当しているのだ。過去のアニメでこれほど豪華な顔ぶれがあっただろうか?大体が無名の歌手か、有名歌手だったとしてもオープニングかエンディングのどちらかというのが相場だったはずだ。それがトップアーティストを2組も起用したうえに楽曲がいずれもこのアニメの内容を踏まえて書き下ろされたものだというのだから、いかにこの作品への期待値が高いかということだ。制作側のこの作品に賭ける並々ならぬ情熱が伝わってくる。

原作は少年ジャンプのウェブ版にて連載中の遠藤達哉のマンガである。雑誌に掲載されなくてもメガヒット作が生まれたことは、紙媒体に馴染んできた者にとっては驚きだ。単行本の発行部数はすでに1,800万部を突破しているという。私はマンガのほうはまったく読んだことがなかったが、むしろそれが幸いしてなんの先入観もなくアニメを見ることができた。これがウワサに違わず面白いのなんの、グイグイ引き込まれていった。

スパイや殺し屋といった「ウラの世界の仕事」と家族や恋人のような「身内」を掛け合わせた作品は、すでにいくつも存在しているありふれたものではある。映画ならば、シュワちゃん主演の「トゥルーライズ」(94年/米)やブラピとアンジェリーナ・ジョリー主演の「Mr.&Mrs.スミス」(05年/米)、マンガだと北条司の「キャッツ・アイ」などがある。 そういったよくある題材をこの作者は実にうまいこと料理してあたらしい物語に仕立てている。母性やら父性やらをくすぐってくるキャラクターが登場したりするところはなんとも憎い。

奇しくも現在放送中のTBSドラマ「マイファミリー」も「家族」がテーマで、先がまったく読めないミステリーを展開中だ。今期の数多あるドラマのなかでも屈指の出来で毎週の放送が待ち遠しいのだが、「SPY×FAMILY」の登場でその楽しみがまたひとつ増えたことが嬉しい。(H)

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