山の日に山登り
2024年08月21日
NPO法人炭鉱の記憶推進事業団が主催した「ぷらぷら炭鉱(ヤマ)歩きスペシャルin夕張高松ズリ山」に参加しました。
標高約600mのズリ山(石炭を採掘・選炭した後に出る岩石廃棄物の山)を登るツアーで、普段は一般人が立ち入りできない場所のためこの機会は逃せない!と5時起きで車を飛ばし夕張へ。朝なら涼しいはずと8:30スタートのツアーでしたが好天に恵まれ朝からもう暑い・・・。参加者約40名ほどが2班に分かれズリ山本体の麓にある「水選炭施設」を目指してプチ登山を開始しました。
登る道は砂利敷で木立も遠いためとにかく暑い、そして運動をさぼっているせいで体力がない・・・登り後半は私を含めほとんどの参加者の方が声も出せないほど疲弊していましたが約50分ほどかけて目的地に到着。
今回見学した「水選炭施設」は、夕張炭鉱が出炭を開始した明治以降積み上げてきたズリを水力を利用して再度選炭し、有効な石炭を製品として出荷する施設です。
昔の選炭技術はまだ不十分だったため、有用な石炭もズリとして廃棄されてしまっていました。現在施設を管理している民間企業の経営者の方が、このズリに含まれる石炭の製品化に挑戦、選炭機械を一から製作し多くの試行錯誤を経て今日稼働させているというお話を聞くことができました。製品化された石炭は道内の火力発電所等に燃料炭として納品されているそうです。
下山途中には「日本遺産 炭鉄港」の構成要素となっている旧炭鉱設備(登録有形文化財)の遺構も見学。有名なタウシュベツ橋梁に似たアーチ橋ですが、大量のズリを捨てるための炭車を走らせていたため、こちらはしっかりと鉄筋が入っていて崩落もありません。葉が落ちる秋冬は道道38号夕張岩見沢線からもから見ることができます。
山の日には縁遠いと思っていましたが、自分の趣味に関連付けるとちょっとした山登りも面白いな、と思えた1日となりました。
今回のツアーを主催したNPOでは9月以降「日本遺産 炭鉄港」に関連した街歩きイベントを開催しますのでご興味のある方は是非。
NPO法人炭鉱の記憶推進事業団<https://yamasoratan.blog.fc2.com/>
ふたば税理士法人 ひらさわ
※管理者の許可を得て見学しました、許可なく敷地内に入ることは禁止されています。