記憶の断片
2024年09月12日
「若くていいね~これからまだ、色んなことできるよね?!」
そんなことを言われた日々が遠い過去にありました。
齢を重ねると、見えていたものが見えなくなり、感じなかったことに敏感になったりして、自分が面倒になります。
記憶も、学校の授業で教わったことは何も覚えていないのにその先生が勧めてくれた映画の話や、違法薬物の卒業論文の話とかどうでも良いことを妙に覚えています。
さて、昔、NHKの特集でこんなのがありました。
(内容は正確には覚えていません、ご容赦を。)
ハーバードかオックスフォード出身の敏腕弁護士(三十代半ば?)がいました。
仕事は順調でしたが、あるとき事故(か病気)で脳の記憶を司る部位を損傷してしまいました。
幸い、言語野は無事でしたので、会話は普通にできます。
しかし、記憶ができません。数分前にお客様や、家族と話した内容を全く覚えていません。(いわゆる「短期記憶」がダメになったのです。)
この時点で、私なら「白旗」ですが、彼は違いました。
会話した内容をことごとく(分単位で)、大学ノート(?)に何十冊も書き連ね始めました。
その行為がリハビリを兼ねていたのか、今となっては定かではありませんが。
その時の彼の眼差しを今でも鮮明に覚えています。
こんな状況に陥っても諦めない人がいるんだ!!
自分が行き詰った時に、時々彼のことを思い出します。
(私はなんと恵まれているのだろう!と)
この記憶の断片がいつまでも残っていますように~。
ふたば税理士法人 T&T