黒牢城
2024年11月12日
「黒牢城(こくろうじょう)」は、第166回直木賞を受賞した米澤穂信の歴史小説です。
織田信長を知らない人はいないと思いますが、荒木村重を知らない人は多いかも知れません。荒木村重は織田信長の重臣でしたが、突如信長に叛旗を翻し、難攻不落と言われた有岡城に立て籠もります。そして、信長の使者としてやって来た黒田官兵衛を土牢の中に閉じ込めます。その後、有岡城では人質が不可解な死をとげたり、討ち取った織田方の侍のさらし首が一夜にして恐ろしい形相に一変したり等々次々と難事件、怪事件が起こり、動揺する人心に苦慮した村重は、播磨に名高き俊英と言われる官兵衛に事件の謎を解かせようとします。官兵衛の言葉をヒントに村重は事件の謎を解いていくように見えたのですが、実は事件の裏には思いもよらない一人の人物がいたのでした。そして、囚人でありながら、なぜ、官兵衛は村重の求めに応じて事件の謎を解く手伝いをしたのか…?また、籠城をした村重はどうなるのか…?
この小説は歴史小説でありながら、ミステリーの要素が多く含まれていて、歴史小説になじみがない方でも楽しめる作品だと思いました。
ふたば税理士法人 T.M.