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iPhoneの進化は限界か? 岐路に立つAppleの未来

2025年10月10日

今年も9月に新たなiPhoneが発表された。iPhone 13 Pro以来、毎年Proモデルを手に取ってきた私としては、すでにiPhoneは進化の踊り場にきていると感じる。驚きを伴う革新が影を潜め、軽微な改良に留まっている感じがしてならない。

「iPhone Air」の登場とAndroidの猛追

2025年、Appleは「iPhone 17」シリーズと共に、薄さを追求した新モデル「iPhone Air」を発表した。しかし、この新ラインナップが、かつてMacBook Airが世間に与えたような衝撃をもたらしたとは言い難い。むしろ、技術的な試金石としての一年限りの登場になる可能性も囁かれる。

その一方で、Android陣営、特にSamsungの進化は凄まじい。あらゆる面でiPhoneを凌駕しているとの評価も決して大袈裟ではない。中でも「Galaxy Z Fold」シリーズは、折りたたみスマートフォンという新たな市場で確固たる地位を築き上げ、「一度使うと元に戻れない」と言わしめるほどの高い評価を得ている。大画面の利便性と携帯性を両立させたその体験は、iPhoneが提供できていない新たな価値だ。

周回遅れのAIと折りたたみ戦略

Appleは長らく、満を持して完成度の高い製品を市場に投入する戦略をとってきた。しかし、そのアプローチが現代の需要と合致しているかは疑問だ。来年の発売が噂される折りたたみiPhoneも、市場への投入はSamsungに何年も遅れをとることになる。

さらに深刻なのが、AI開発の遅れだ。GoogleやOpenAIが生成AIで市場を席巻する中、Appleはプライバシーを重視するあまり、機能面では他社の後塵を拝していると言わざるを得ない。2025年に入ってもその遅れはまったく挽回できておらず、このままのペースでいけば、AppleのAI機能は使えないものとして忘れ去られてしまうだろう。

巨人の凋落は突然に

かつてPC市場の心臓部として君臨したIntelが、近年の業績不振から赤字に陥ったニュースには驚いた。PC向け半導体の需要低迷や、製造技術における競合他社への遅れが原因らしい。絶対的な巨人でさえも、市場の変化に対応できなければ、その輝きを失うことをこの事実は示唆している。今のAppleは依然として巨大な収益を上げているが、Intel同様その将来は決して安泰ではないし、すでに危機的局面を迎えているとも言える。

2026年はAppleにとって、まさに正念場の年となるのではないか。私はそう思う。AI戦略を根本から立て直し、ユーザーを熱狂させる体験を提供できるか。そして、折りたたみiPhoneで、先行する競合を凌駕する魅力を提示できるか。この二つの大きな課題を乗り越えられなければ、2025年がAppleの絶頂期として記憶されることになるかもしれない。この逆境を跳ね返し再び世界を驚かせる一手を示せるのか、その動向に目が離せない。

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