AIのゴッドファーザーからの警告
2024年10月16日
AI研究の第一人者として知られ、今回のノーベル賞で物理学賞を受賞したヒントン教授については、以前、このブログや月イチの毎日楽しくで少し触れたことがあります。この方、昨年まで約10年間ほど、アメリカのグーグルに勤めていたんですが、グーグルに所属したままでは同社が推進するAI事業の危険性について自ら発信できないということで同社を退社した方です。
で、今回のノーベル賞受賞はもちろん、そのAI技術への貢献が評価されたものでしたが、ヒントン教授は「AIが人類よりも賢くなれば人類に代わって社会を支配する可能性があり、私の推測ではそれは早ければ5年、遅くとも20年以内に起こる可能性がある」という警告を発しています。AIと人類の対立を扱った映画やドラマはたくさんありますが(ターミネーターとか)、実は私たち人類は、人類より賢い知的存在(生命体とは限りません)がどんなものか想像できないそうです。なので、ほとんどの映画やドラマでのAIはある意味、人間と対等な存在として描かれてますが、なんといっても人類より賢いわけですから、犬や猫、その他の動物が人間の考えを完全には理解できないのと同じように、人類より賢いAIの考えを私たちが想像したり理解したりできるはずはないというんです。
私たち人類を犬や猫のような動物として見てしまう知的存在なんて想像するとすごく怖いですけど、AIのゴッドファーザーと呼ばれるヒントン教授の、AIの開発では安全性の確保に力を注がなければならないという警告は、はたして生かされるんでしょうかね・・・