AIの意外な活用法と、やっぱりAIは・・・(その1)
2024年11月21日
アメリカ大統領選における真偽の定かでない情報のSNSによる拡散や、日本でもつい先日の兵庫県知事選で同じように真偽の定かでない情報のSNSによる拡散などで、これを盲目的に信じる人たちが多くいることが、世界的に問題になりつつあります。こうした方々の多くはテレビや新聞など従来のマスメディアを見ない上に見たとしても信じない、ということが多いようで、対処法がなかなか難しいようです。
で、最近のある経済雑誌に載ってたんですが、アメリカのマサチューセッツ工科大学という名門大学で、いわゆる「陰謀論」を信じる人たちの考え方を変えられるかAIを使って説得をする実験を行ったそうです。
「陰謀論を信じる参加者が挙げてくる根拠に対して分かりやすく反論し、陰謀論への信念が減るよう説得せよ」
という指示をAIに与えたそうですが、その結果は驚くべきもので、AIとたった3回、8分ほどのやりとりを行ったところ、参加者の陰謀論への信頼度は20%も下がり、その後もこの実験を継続したところ、あれほど陰謀論を信じていた参加者の4分の1以上の人が、陰謀論を疑わしいと考えるようになったんだそうです。人間と違ってAIは根気強く、一つ一つの事柄に対して徹底的に反論してくれる(しかも優しく)という強みがあるからでは? とのことでした。
(つづく)