映画雑感 vol.126
2025年06月20日
今回は1985年に劇場公開された「アマデウス」を取り上げましょう。今から200年以上前のオーストリア・ウィーンの物語で、皇帝に仕える作曲家として人々の尊敬を集めていたアントニオ・サリエリという作曲家の目線から、モーツァルトとの確執を描いた作品です。作曲家として高い名声を得て、ベートーヴェンやシューベルトらを育てた名教育家でもあったサリエリでしたが、同時代に現れた天才・モーツァルトに対して、「自分はモーツァルトの真価がわかる才能しかない凡庸な人間だ」と思い知らされ、モーツァルトの才能が「神の寵愛を受ける唯一最高のものだ」という思いからモーツァルトへ激しい嫉妬を抱いて大きな悲劇を生んでいく、というストーリーです。
映画はあくまでフィクションで、描かれた通りのことがあったかどうかは疑わしいと言われてますが、モーツァルトと同様、サリエリももちろん実在した作曲家で、モーツァルトと対立することもあった、というのは事実かもしれないとは言われてます。なお、映画のタイトルの「アマデウス」というのは、モーツァルトのミドルネーム(ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト)で、アカデミーでは作品賞、監督賞、主演男優賞、美術賞など8部門で受賞し、他の映画祭でも数多くの賞を受賞している名作で、これはかなり面白い映画でしたよ。