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映画雑感 vol.137

2026年03月06日

今回は、前回の映画雑感で予告したとおり、1992年に公開されたクリント・イーストウッドの西部劇「許されざる者」を、日本の明治初期を舞台に渡辺謙主演でリメイクした2013年の「許されざる者」を取り上げましょう。

ストーリーはイーストウッドのオリジナル版とほぼ同じです。ただ、舞台となるのはアメリカ開拓時代の西部ではなく明治初期の北海道、主人公はかつての極悪ガンマンではなく、かつて人斬りと呼ばれて多くの人を殺したサムライ(渡辺謙)、結婚を機に主人公をまっとうな人間にした女性はアメリカの原住民ではなくアイヌの女性(イーストウッドのオリジナル版と同じく画面には登場はしませんが)、主人公と対立するのは保安官ではなく舞台となる町の警察署長(佐藤浩市)という設定で、それ以外は本当に忠実にオリジナルのストーリーをなぞってます。そして、このブログを書くために確認して気付いたんですが、この映画の監督はなんと、「国宝」で名監督の名を不動のものにした李相日さんじゃありませんか。私がこの2013年版「許されざる者」を観たのはもうずいぶん前で、李監督はその時点ですでに「フラガール」や「悪人」といった名作を世に送り出してましたが、この映画を観たときには全然意識してませんでしたねー。言われてみれば、この2013年版の「許されざる者」も名作のにおいがぷんぷんする映画でした。日本ではいくつかの賞を取り、アメリカの映画祭でも招待作品となりましたが、これがもしもリメイクじゃなくオリジナルの映画だったら、おそらくはもっとたくさんの賞を取る映画だったでしょうね。イーストウッドのオリジナル版と同様、これも間違いなく名作だと思いますが、オリジナル版の映画では武器が拳銃やライフルだったのが、この映画では刀に代わってますから(銃もあり)、オリジナル版と比べても観ていてかなり「痛い」シーンは多いですから、これから観ようと思う方はご注意を。

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