中小企業だって粉飾決算はダメです
2017年11月09日
格安旅行会社「てるみくらぶ」の破たんに伴い、
とうとう社長(と経理責任者)が逮捕されました。
実際には利益が出ていないのに、
あたかも利益が出ているかのような決算書を作成し
(これを粉飾決算といいます)
銀行からの融資を引き出した「詐欺」の容疑です。
ところで、
多くの中小企業にとって
怖い、イヤだ、というイベントとして
税務署による税務調査があります。
税務調査は基本的には、会社が納めた税金が少なくないか
という観点から調査しますので、
会社の決算書で計上されてる利益が少なくないか
というのが調査の主眼となります。
仮に、
決算書で計上されてる利益が実態より多かったとしても
それによって納める税金は増えるわけですから
通常、利益が多すぎることについて税務調査では指摘されません。
そのため
中小企業や私たち税理士事務所も
税金を少なくするための利益を少なくする決算(これを逆粉飾といいます)
には神経質になりますが、
利益を多くする粉飾決算には比較的寛容になるケースが多いようです。
でも、
これだって本来は問題があるということを
今回の「てるみくらぶ」の事件はあらためて教えてくれてます。
(つづく)