焼き場に立つ少年
2020年08月11日
というタイトルの写真を、みなさん見たことがありますか?
1945年8月9日、長崎に原爆が投下されて街が廃墟になった直後、
遺体を焼く焼き場の前で
亡くなった赤ん坊を背負った10歳ぐらいの少年が
気をつけの姿勢で立っている写真です。
写真を撮ったのは、アメリカ軍の従軍カメラマンのジョー・オダネルさん。
昨年11月に来日したローマ法王もスピーチの際、横にこの写真のパネルを立て、
メッセージを添えてこの写真を世界に広めるよう信者に指示したぐらい有名な写真です。
終戦記念日も近いことから、先週から今週にかけて
太平洋戦争や原爆に関する特集番組がたくさん放送されていたので、
私もそのうちいくつか見たんですが、原爆は本当に悲惨です。
一応、この原爆投下によって戦争終結が早まり、
アメリカはもちろん、日本人の死傷者もそれ以上拡大させずに済んだ
ということになってますが、これはもちろん、戦勝国が書いた歴史ですから、
戦勝国が変わっていれば、
この原爆投下はその後の歴史で
ナチスドイツによるユダヤ人迫害と同様の扱いになっていたかもしれません。
オダネルさんは2007年のなんと8月9日(原爆投下の日)に亡くなったそうですが、
晩年、母国アメリカから厳しい批判にさらされるのを覚悟で、
広島と長崎への原爆投下は必要なかった、と発言していたそうです。
最近、アメリカの若者を中心にやはりこうした考え方をする人達が増えてる
というのを聞いて、アメリカの良心を感じましたけどね。