オリンピックも厳しいのか
2021年05月17日
菅内閣の支持率が下がり、不支持率は発足以来最多となってるそうです。
理由はコロナのワクチン政策に対する不満で、
調査機関によっては、8割を超える人がワクチン接種が遅い
と感じているという結果が出ているようです。
それもそのはずで、
1回目のワクチン接種が終わってる人の割合が日本は現在3%だそうですが、
これは「先進国クラブ」とも呼ばれるOECD加盟37か国中で最下位、
世界平均の9%にも遠く及ばず、
日本と同じ接種率なのはチュニジアやガーナ、ミャンマーといった
発展途上国ばかりというから、これだけだとたしかに驚きです。
ワクチン接種が進んだ結果、感染者が減り、
徐々に行動制限が解除されつつある欧米とは対象的に、
緊急事態宣言が全国に広がるかも、という状態の日本に対して
あと2か月ちょっとで東京オリンピックが開催できるのか?
と不安視されるのも当然といえば当然かもしれません。
ここに来て国内はもちろん、海外からも開催を危ぶむ意見が出るようになり、
感染の一大イベントになってしまう、とか、
日本は壮大な「オウンゴール」をやってしまった、なんて言われてますしね。
(ワクチン政策の失敗で、オリンピック開催を自らダメにしようとしてる
という意味なんでしょうね?)
ただ、
一昨日15日の1日当たり新規感染者数でみると、
日本は依然としてびっくりするほどの数じゃないんです。
たとえばアメリカの15日の新規感染者数は28,000人ちょっとらしいので、
アメリカの人口が日本の2.6倍であることを考えると、
15日の新規感染者数が6,000人ちょっとだった日本と比べれば
実はアメリカの方がまだ全然多いんです。
ワクチン接種がかなり進んでるイギリスが、
15日の感染者数で2,000人ちょっとだったそうですから、
人口がほぼ日本の半分であることを考えると、
現状ではたしかにイギリスは少なくなってます。
が、それも驚くほどの差じゃありません。
こうした数字でみれば、日本はまだ抑えられてるほうではあるんですが、
同じくワクチン接種率という「数字」で、
イメージが悪くなってるんでしょうね。
1964年に開催された前回の東京オリンピックに先立つこと24年、
日本は1940年にも東京でのオリンピック開催を計画していたものの
みずからこれを取りやめた経緯がありましたが、
歴史は繰り返してしまうんでしょうか(厳密には状況が異なってますけど)。