そもそも名前が怪しい・・・
2021年09月21日
経営コンサルタント会社の元社長が
顧問先の脱税を指南して
約20億円の所得(利益)を隠していたことが国税の税務調査で発覚、
追徴税額は5億円にのぼる、という新聞記事が出てました。
この元社長は税務調査開始後に死去、コンサルタント会社も今年2月に
破産手続きの開始決定を受けてるそうです。
で、その手口なんですが、
利益が出て税金をなんとかしたいと思っている顧問先に対して、
どこかから赤字の会社を見つけてきて、
その赤字会社に対して架空の外注費を支払って利益を圧縮、
(赤字会社は売上と利益が計上されますが赤字ですから課税は無し)
赤字会社とコンサルタント会社で手数料を抜いて、
残りを支払い元の利益が出ている会社に現金でバック
という、専門家からみるとなんとも稚拙な方法でしたが、
でもその方法で20億円もの利益を圧縮していたわけですけどね・・・
で、私が注目したのはこのコンサルタント会社の名前です。
「トーマスコンサルティング」というらしいんですが、
業界の方、特に会計士の方なら誰もが
「トーマツコンサルティング」?
と聞き間違ったと思います。「トーマツ」といえば、
4大監査法人の一つの大手監査法人で、
トーマツコンサルティングというコンサル会社もグループ内には実在します。
なので、この大手コンサル会社との誤認もねらっていたんですかね。
ちなみに、
この脱税には税理士法人も関与してまして、
その名前もまた「トーマス税理士法人」・・・
(トーマツ税理士法人という大手税理士法人ももちろん存在します)
所属していた3名の税理士はいずれも国税出身者でうち一人は税務署長経験者。
税理士に対する懲戒処分を免れるために税務調査開始後に税理士を廃業し、
税理士としての懲戒処分を免れ、
したがって氏名等の公表もされてないんだとか・・・
3名の税理士が事前にどこまで事実を把握していたかはわかりませんけどね。