2年延期です
2021年12月06日
電子帳簿保存法という法律の改正によって、
電子帳簿や電子データの保存方法が改正されましたが、
この中で実務上もっとも大きな影響があると言われてたのが
「電子データ」の保存方法です。
たとえば、
アマゾンで業務上必要な備品・消耗品を買ったとしましょう。
アマゾンでは請求書や領収書を紙で発行したりはしませんから、
これらの証憑書類はすべて電子上のものになります。
で、最初から電子データでやりとりされるこうした証憑書類を
これまでは購入側で紙に印刷して保管しているケース
が多かったと思いますが、
改正後は税務上これが認められず、電子データは電子のまま保存し、
おまけに検索機能や改ざん防止措置を取らなければならないことになりました。
で、この改正が来月1日から施行されることになってましたが、
みなさん、知ってました?
検索機能は保存時のファイル名の付け方でなんとかなっても
改ざん防止措置は間に合わない・・・
ということで、直前になって国税庁は
とりあえず事務処理規程を作っておけば当面はそれだけでOK
という苦肉の策を出しましたが、
来年度の税制改正大綱で、
この電子データ保存方法の義務化そのものを2年猶予
することになるようです。
したがって今後2年間はこれまでどおり、
電子データの紙での保存も認められることになるようです。
去年の税制改正に盛り込まれてから
たった1年しか準備期間がなかったですから
最初にこれを見たときにはあまりの性急さに驚きましたが、
やはりというか、こういう結末になりましたか。
税理士業界を含め、関連団体は猛反発だったでしょうからね。
まずはよかった。