映画雑感 vol.53
2022年04月15日
今回は、1986年公開の「ヒッチャー」をご紹介しましょう。
最近、有料の映画チャンネルでやってたのを観たんですが、
「なつかしいなー。でも、なぜ今ヒッチャーなんだろう?」
と思って観たあとにネットでググってみたら、
なんと、昨年2021年の1月に「ニューマスター版」なるものが
全国各地40以上の映画館で35年ぶりに公開されていたんだそうです。
なるほど、そういうことだったか。
アメリカのシカゴからサンディエゴまでの約3,300㎞を陸送する車で移動していた若者が
道中、ヒッチハイカーの男を車に乗せてあげるんですが、
実はこの男が恐ろしい連続殺人鬼で、その後若者がとんでもない目にあう
という、サスペンス(ほぼホラー?)ものの映画です。
で、この映画はなんといっても連続殺人鬼を演じるルトガー・ハウアーです。
とにかく怖い・・・
久しぶりに観ましたけど、やっぱり怖い。そしてものすごく不条理。
この人はこの映画の4年前に「ブレード・ランナー」というSFの名作で
殺人レプリカント(≒アンドロイド、ロボット)役を演じてたんですが、
ほとんどそれと同じような役柄を今度は人間の役で演じたわけですけど
(「ヒッチャー」でも人間かどうか怪しいぐらいの不死身さですけど・・・)
この映画でルトガー・ハウアーが演じた役柄は今思えば、
ブレード・ランナーへのオマージュだったのかな。
35年ぶりに多くの映画館で再上映された事実からもわかるように、
映画としての評価が高く、興行的にも大ヒットしましたが、
ただ、あまりの怖さに、公開当時のアメリカでは
ヒッチハイカーを車へ同乗させることにトラウマを持つ人が続出したんだとか・・・
すごく怖いですけど、観てないならおすすめの映画ですよ。