映画雑感 vol.54
2022年04月22日
先日のブログで数学の話題にふれましたので
今回の映画雑感では数学者が活躍する映画をご紹介しましょう。
2017年に公開された「ドリーム」という映画です。
人種差別が色濃く残る1960年代初めのアメリカ南部で
数学者の黒人女性たちがアメリカ航空宇宙局(NASA)で活躍する話です。
宇宙における有人飛行計画でソ連(当時)に先を越されて焦っていたNASAが
最初は差別的な扱いをしていた黒人女性の数学者たちをだんだんと信頼するようになり、
ついには、宇宙飛行士の命がかかる地球への大気圏突入角度などの難しい軌道計算を
彼女たちに任せるまでになります。
現在のようなコンピューターはまだ無い時代ですから、
難しい計算はすべて人(数学者)の手で行うわけですけど、
黒板いっぱいに難しい数式を書く彼女たちの活躍がなんともかっこいい映画でした。
実話がベースの映画ですが、かなり脚色も入って史実とは違うところもあるそうですが、
登場人物はみな実在した人たちで、
主人公の数学者、キャサリン・ジョンソンさん(ご本人)は2年前の2020年2月に、
101歳で亡くなったそうです(これも以前ブログで書いたような)。
ふだん私たちが目にすることが少ない数学者の活躍を描いた
(もちろん、この映画で取り上げてるのは
数学者の方々から私たちが受けてる恩恵のほんの一部ですけど)
スカっとする良い映画ですよ。