映画雑感 vol.60
2022年06月24日
ハリウッド映画が好きなので、このブログではどうしても
そっちの映画を紹介する機会が多くなってしまうんですが、
日本映画も実はけっこう観てますので、
今回は日本映画の「海街diary(ダイアリー)」を取り上げましょう。
公開は2015年です。
15年前、父親が母親とは別の女と家を出ていき、
母親もまた再婚して家を出て行ったため、
主人公の3姉妹は鎌倉の祖母のもとに残されることになりますが、
そんな3姉妹のもとに、ある日、父親が亡くなったという知らせが届きます。
そして父親の葬儀で初めて出会ったのが腹違いの妹(4女)です。
身寄りがなくなり、肩身の狭い思いで山形で健気に暮らす中学生の4女を見かねた3姉妹は
彼女を鎌倉に呼びよせて一緒に暮らすことになります。
看護師でしっかり者の長女を綾瀬はるか、
そんな長女となにかとぶつかる二女を長澤まさみ、
マイペースな3女を夏帆、そして異母妹となる4女を広瀬すずが演じますが、
こういう複雑な家庭環境ですから、
父親はもちろん、母親に対してもそれぞれの思いや葛藤があり、
特に長女は両親に対してかなり屈折した思いを持ってます。
それでも最後には、
家族を捨てた父親が最後に残してくれた贈り物が4女を含めた家族だったことに気づく
という、家族の絆を描いたすごくいい映画です。
この映画はこれまでに2,3回観てるのに、
監督が誰だったかまったく意識してなかったんですが、
このブログを書くためにあらためてネットで調べてみたら、
なんと、国際的に評価の高い是枝裕和監督じゃないですか。
おまけに、
日本アカデミー賞では最優秀作品賞を始め数々の賞を取り、
カンヌ映画祭でも上映され、そこで賞は取れなかったものの、
盛大なスタンディングオベーションを受けた映画だというじゃないですか。
なるほど、そりゃ、いい映画なわけだ。
鎌倉という素敵な土地を舞台にしたすごくいい映画ですから
観てないならこれはおすすめですよ。