映画雑感 vol.61
2022年07月08日
さて、この映画雑感でこれまで取り上げたことのなかったアニメ
を今回は取り上げましょう。
今時のアニメはほとんど見ない私ですが、
宮崎駿の作品だけは例外で、いまだに繰り返し観る映画がいくつかあります。
今回はそのうちの一つで、1992年公開の「紅の豚」を取り上げましょう。
子供向けの映画がほとんどの宮崎アニメの中で、
(とはいえ、どれも大人が観てももちろん面白いんですが)
この「紅の豚」は最初から大人向けに作られた珍しい映画です。
またこの映画は製作の成り立ちも変わっていて、
もともとはJAL(日本航空)の機内上映用に
15分程度の短編映画として製作が始まったのに、
製作過程でどんどん時間が伸びていき、
とうとう90分を超える劇場版になった映画なんだそうです。
有名な宮崎アニメで、テレビの地上波でも何度か放送されてますから
観た方も多いと思いますが、
時代は1930年ごろ、第一次世界大戦でイタリア空軍のエースパイロットとして活躍した
主人公のマルコ・パゴット大尉は、戦後、なにかの魔法で豚にされてしまい、
イタリアのアドリア海で空賊(空の海賊)を捕まえる賞金稼ぎとして暮らしていますが、
そんな、豚になってしまった主人公の活躍と
空賊を始めとする人たちとの交流(戦い、ではないんですよね)を描いた作品です。
宮崎駿が自ら監督した作品はどれもそうなんですが、
この映画はエンターテインメント作品としては「完璧」です!
ストーリー展開をはじめ、何ひとつ非の打ち所がありません(と私は思ってます)。
これまでに数十回は繰り返し観てますが(最近も観たな・・)、
観終わったあとの、「あー、いい映画を観たな」という感覚は
何度観ても変わりません。
よくぞ、これほど素晴らしい映画を作れたもんだ、と毎回感心してしまいます。
どれだけ絶賛しても足りないこの素敵な映画を
もし観てないなら、それは人生の損失なので、ぜひ観てください。