映画雑感 vol.68
2022年09月22日
今回の映画雑感はちょっと毛色を変えて、小説をご紹介しましょう。
といっても、もともとは映画の脚本だった小説で、
タイトルは「エイリアン3」です。
「エイリアン」という映画についてはこの映画雑感でも以前とりあげましたが、
大ヒットした1作目と2作目の期待を受けて1992年に公開された3作目は
残念ながら興行的には成功しませんでしたし、
映画としての評価も良いものではありませんでした。
私も観ましたけど、とにかく暗くて後味が悪く、
1作目や2作目と比べて決して面白い映画ではありませんでした・・・
監督は1作目、2作目とはまた違うデビッド・フィンチャーという人で
エイリアン3の3年後に「セブン」という大ヒット作を監督した人ですが、
こちらも後味の悪い映画でしたから、なんとなくわかる気はしますけどね。
で、
今回ご紹介する小説は、
この映画版の「エイリアン3」として採用されなかった幻の脚本を
小説家の方が小説にしたものなんですけど、これが面白かった。
映画になった「3」とはまったく別の物語になってまして、
テイストとしては「エイリアン2」の正当な後継作という感じでした。
1作目が密室ホラー、2作目がアクション大作でしたから、
映画では2作目のアクション大作とは違うテイストを出したかったんでしょうけど、
その試みは残念ながら失敗したようで、
この幻の脚本をそのまま映画にした方がよかったかもしれません。
これが映画化されていたらたぶんヒット作になっただろうな、
という気もしますが、ただちょっとエグい描写が多いので、
映像にするのは厳しかったかもしれませんけど・・・