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映画雑感 vol.79(78のつづき)

2023年03月10日

(つづき)

第1期の最後の作品が公開されてから8年後の2005年に公開された第2期の1作目となる「バットマン・ビギンズ」は、それまでのファンタジー要素をかなり無くしてリアルな設定の作品になり、「暗さ」もパワーアップして大ヒット作となりました。私も劇場で観ましたけどかなり面白い映画でしたねー。

ただ、この第2期のいわゆる「ダークナイト・トリロジー」と言われる3作品の中ではなんといっても2作目の「ダークナイト」です。劇場公開は2008年で、1作目にも増してリアルさを徹底し、バットマン最大の敵であるジョーカーも「怪人」ではなく普通の人間の「犯罪者」として描き、それまでのシリーズでは最大のヒット作になったばかりか、アメリカ映画界で最も権威のあるアカデミー賞を始め数々の映画賞を受賞し、単なるヒーローものの映画の枠を超えた優れた映画作品として、映画評論家たちも絶賛する名作となりました。たぶん、この「ダークナイト」がバットマン・シリーズ全体の評価を変えるきっかけになったんでしょうね。第2期最後の作品となる「ダークナイト・ライジング」と合わせてトリロジー3作品を監督したクリストファー・ノーランはやっぱりすごい監督さんなんだなー、と思いました。

ちなみに、バットマンのスピンオフ作品としてジョーカーを主役に据えた「ジョーカー」(2019年公開・トッド・フィリップス監督)という映画で、主演のホアキン・フェニックスがアカデミー主演男優賞を受賞しましたが、この映画もやはりトリロジーの影響が大きかったと思います。

で、私が今回観たのは第3期の1作目となる「ザ・バットマン」(2022年公開)でしたが、これは微妙でしたね・・・。トリロジー大成功の後ですから、バットマンのリアル路線はもう変えられないと思うんですけど、なんだかどこかで観たサイコ・スリラー映画のようで、単純に面白かったなー、とは思えませんでした。3時間近い上映時間も長かったですしね。2作目以降も予定されてるそうですが、はたして・・・

というわけで、バットマンでおすすめなのは、記念すべき第1期の1作目の「バットマン」と(プリンスの音楽も良いし)、ダークナイト・トリロジーという名称でくくられている第2期の3作品です。観てない方はぜひどうぞ。

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