税理士法違反で逮捕

2024年05月30日

税理士の資格を持たずに税理士業務を行ったとして、東京都杉並区の記帳代行会社社長の54歳の男性が税理士法違反で逮捕されました。同時に、この男性に税理士の名義を貸していたとして都内の55歳の税理士（男性）も書類送検されたそうです。なんでも、税理士の名義貸しでの摘発は警視庁で初なんだとか。

税理士法違反で容疑者が逮捕されること自体珍しいことだと思いますが、逮捕された男性は過去にも同じことをして税務署から厳重注意を受けていたそうで、再犯ということで今回は東京国税局が警視庁に対して告発していたようです。初犯のときは注意だけで済んでいたのに・・・。　また、もしかすると、3年間で約300件の顧客の書類を作成して1億3,000万円（1件あたり43万円ほど）という多額の報酬を得ていたことも逮捕の理由になったかもしれません。3年間で1億3,000万円ということは年間4,000万円を超える「売上」だったわけですけど、税理士事務所を経営する立場からいうと、割と繁盛店だったレベルかもしれません。

逮捕された男性は税理士事務所で30年以上の勤務経験があり、その後「独立」して自身の記帳代行会社を経営していたようですが、30年も税理士事務所に勤務していれば、たとえ税理士の資格がなくても、実務的には税理士業務は十分行えると思います。なので、そうした税理士法違反の活動をする者がいないかを国税はもちろん、税理士会も厳しく監視してますし、私たち税理士に対してもそうした者に税理士名義を「貸し」たりしないよう（＝税務申告書にサインしないよう）、厳しく指導はされてるんですけどね。

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