西俊輔の「毎日楽しく」

2016年1月号(Vol.125)

あけましておめでとうございます。2016年もいよいよ始まりましたが、みなさまにとって今年も良い一年になりますようお祈りしております。

さて今月の「毎日楽しく」は、新年らしく箱根駅伝の話題でいきましょう。今年が第92回目の開催となり、お正月の風物詩としてすっかり定着した感のある箱根駅伝ですが、ふだん、マラソンや駅伝を見ないという方でも、これだけはなんとなく見てしまうという方も多いことでしょう。実は私もその一人です。去年は箱根山でなんと800年ぶり(!)の噴火が確認され、一時は開催そのものが危ぶまれた箱根駅伝ですが、どうやら無事に開催されそうです(原稿執筆時)。30%近いテレビ視聴率を誇る箱根駅伝は現在の日本では大変な人気イベントですが、なぜこれほど人気があるのかというと、お正月は家でのんびりしている方が多く、また、見たいテレビもそれほどないということだけがその理由ではないようです。

一般のスポーツ中継と同様、筋書きのないドラマというのはもちろんですが、コース自体が都会の真ん中から海沿いや山の中と大変バリエーションに富んでおり、それぞれのコースを得意とするスター選手などが存在すること、また、大学対抗のため自分や家族あるいは知り合いの方々の出身大学が出場していたりするとよりいっそう感情移入してしまうことなど、魅力を挙げればたくさんあるようですが、私がここで書きたかったのは、一人で走るマラソンではなく、タスキをつなぐ駅伝だという点です。

箱根駅伝ではトップチームから一定時間離されてしまうと、前走者からのタスキを受け取ることなく、後走者が繰り上げでスタートするというルールがあるため、下位チームはなんとかタスキをつなごうと必死に走ります。上位チームだって、誰か一人がアクシデントでリタイアしてしまえばそこでタスキが途切れてしまい、記録を含めて順位がつかなくなってしまいますからもちろん各選手は必死です。このあたりはおそらく一人で走るマラソンと比べても相当なプレッシャーがかかることでしょう。自分のためだけでなく、チームのため、仲間のために必死に走るその姿に感動する人が多いことも、この駅伝の人気のひとつだと思います。

私たちが日常誰かのために一生懸命がんばるという場面は、おそらく仕事をしているときがもっとも多いと思いますが、今年もお客様のため、家族のため、そして一緒に仕事をする仲間のために頑張りましょうね!

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