西俊輔の「毎日楽しく」

2014年09月号 Vol.109

先日、たぶん再放送だったと思いますが、地球の成り立ちについて放送していたテレビ番組を、見るつもりはなかったものの最後まで見てしまいました。

最新の科学では、地球は10個前後の小惑星が激しくぶつかりあってできた星だそうで、もしも、ぶつかる小惑星がもうちょっと少なかったら、今よりも小さいサイズの引力の弱い星になり、火星のように(火星は地球の質量の10分の1)海も大気もとどめておくことはできなかったと言われているそうです。

しかもその小惑星衝突の衝撃はとんでもなくすごいエネルギーで、当時存在した海がすべて蒸発してしまう「全海洋蒸発」なんてことが起こり、小惑星が衝突するたびに灼熱の星になっていたそうです。

また、ほんの10数年前までの科学では、真っ赤な火の玉だった地球がその後冷えて固まった後は、現在とほぼ同じく陸地と海を持つ星になったと考えられていたのに、実は、ここ数十億年の間に少なくとも2回は「全球凍結」(氷河期よりもっとすごい)と言われる地球全部が氷で覆われる時期を体験しているということもわかってきたそうです。

水深が数千メートルもある海が蒸発するほどの灼熱の環境だったり、その海までも残らず凍結させるほどのすさまじい極寒の環境だったり、今私たちが住んでいるこの地球は当時の生物をすべて絶滅させてしまうほどのとんでもなく厳しい環境だった時期を数多く経験しているそうです。

ところが、特にこの「全球凍結」の時期を境に生物の進化がすすんでいるということもわかってきているんだそうです。つまり、従来の科学で考えられていたように、氷河期も含めて一度穏やかになった環境がそのまま現在まで続いていたとすると、今の人間のような知的生命体は生まれてこなかったかもしれないということです。

穏やかな環境のもとでは生物の進化はみられず、厳しい環境を経験したときにこそ進化するというのが宇宙の法則であるなら、その地球の上で人間が行うビジネスのような営みにも当然同じことが言えるのかもしれません。

そこで生き残れない種はもちろん絶滅していき、厳しい環境を生き抜いた者こそが進化して生き延びていく、という考え方について、みなさんはどう思われますか?

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