西俊輔の「毎日楽しく」

2019年6月号(Vol.166)

先日、イヌと人間との「お付き合い」はいつごろから始まったのか、というテレビをやっていました。

それによると、最新のDNA調査の結果、現在のイヌたちの祖先はユーラシア大陸にいた少数のオオカミに行き着くことがわかってきたんだそうです。

ただ、現代にももちろんオオカミは生息していますから、いつごろ、どのようにしてイヌとオオカミという違いが生じたのか、本当のところはよくわかっておらず、あくまで仮説ということで紹介していました。

その仮説によれば、今から約3万年前、狩猟生活をしていた人間とオオカミとは、獲物をめぐって争うライバル同士だったそうです。

ただ、群れの中には、ようやく獲得した獲物にありつけない、比較的性格の温厚なオオカミがいて、それが獲物の一部をもらうために人間に近づいていって付き合いが始まったのではないか、ということでした。

競走馬などでは常識ですが(場合によっては人間も・・?)、足の早い馬同士から生まれた子供はやはり足が早くなるのと同じように、温厚な性格のオオカミ同士から生まれてくる子供はやはり温厚になる確率が高いそうで、その中には、親よりさらに温厚な子供が生まれることもあり、こうしたことを何世代も続けていくうちにイヌが誕生した、ということのようです。

実際、ロシアで行われている、同じイヌ科の野生のキツネを使った長期的な実験では(オオカミは繁殖が難しいそうで)、10世代を超えたあたりから、ほとんどイヌと変わらないぐらい人懐こいキツネが生まれてくることがわかっているんだそうです。

現代のイヌたちは、救助犬や盲導犬、介助犬やセラピー犬、警察犬など、その能力を活かしたさまざまな役割を担っていて、人間にとってなくてはならないパートナーになっています。

うちでも犬を飼ってますが、家に帰るたびに、毎日顔を合わせているのによくあれだけ毎回喜べるものだな、というぐらい喜んでくれます。

あたりまえのことですが、人間と違って多くのものを欲しがったりしませんし、エサも毎日同じものですが、それに飽きた様子もありません。

留守番をさせたり、出張中預けたり、ごはんを待たせたりすることもしょっちゅうですが、それによって人間を恨んだりするという感情もどうやら持ってないようです。

そんな前向きな(と言っていいのか)生き方をするイヌを見てると、「ひょっとしてコイツは悟りの境地にいるのでは・・」なんて思うこともあるんですが、それはさすがに・・。

人間もイヌのようなシンプルで純粋な生き方ができるといいんですけどね。

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