西俊輔の「毎日楽しく」

2019年8月号(Vol.168)

先日、東京から旭川へ向かう飛行機に乗ったときのことです。機内への搭乗は時間どおりだったんですが、席についた後もなかなか出発しないので、搭乗が遅れている乗客がいるのかなと思っていたら、CAさんから次のようなアナウンスがありました。

 

「機体の一部に不具合があり、現在、その点検と整備を行っておりますので、お急ぎのところ大変申し訳ありませんが、もう少々お待ちください。」その後も、「あと10分ほどかかる予定です」というようなアナウンスを2回ぐらい繰り返した後、結局40分ぐらい遅れての出発となりました(そのまま欠航にはならなかったので、良かったんですけど)。

 

こういう場合、乗客はどうしてもイライラしてきますから、それを和ませようと、通常は上空に上がってシートベルトサインが消えてから始まる飲み物提供のサービスが、出発を待つ間に行われました。が、その飲み物提供の際、私の隣の席に座る女性と、通路を挟んで隣の席にいた男性がそれぞれ、飲み物を配るCAさんと妙な雰囲気になりました。

 

まず私の隣に座る女性ですが、CAさんが窓側に座るその女性に飲み物の希望を聞こうと何度も私の前に身を乗り出して聞いているのに、その女性はCAさんの問いかけを無視してます・・・。もちろん、寝てるわけではなく起きてるんですけど・・・。

 

一方、通路を挟んだ隣の男性は、「これ(パソコン)の電池が切れそうなんだけど、充電できないの? 困ったな。」と、飛行機が遅れていることを暗に批判して、回答しづらいクレームでCAさんを困らせています。

 

もちろん、私だって内心では遅れていることに悶々としてため息をついたりしてましたが、両隣りで繰り広げられていたその光景にいたたまれなくなり、私が飲み物を聞かれた際には、いつも以上の笑顔で返事をしましたけど(笑)。CAさんに怒りをぶつけたところで状況がよくなるわけではありませんしね。

 

以前、やはり出発が遅れた飛行機の機内で、たまたま乗り合わせていた歌手の松山千春さんが、ピリピリした雰囲気をなんとかしようと、機内のマイクで持ち歌を歌って拍手喝采を浴び、機内の雰囲気を変えてしまったというニュースがありましたが、今回は残念ながら、そうした芸能人の方は乗り合わせていなかったようです(笑)。

 

ただ、困難な状況のときほど、その人の本性が出ると思って行動したいものだ、と思う出来事ではありました。飛行機の遅延程度ではない、本当に困難な状況でもそれができるかどうかは、私も自信はありませんけど・・・。

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