西俊輔の「毎日楽しく」

アジアや中東はいいけどヨーロッパはだめ?

2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、2か月経った4月下旬になってもまだ終わる気配はなく、場合によっては数年続くのではないか、などとも言われてます。報道では一般市民に対する「虐殺」という言葉を頻繁に見かけますが、戦争が続く限りそうした悲惨な状況は止められませんから、一刻も早く戦争が終わることを祈るしかありません。

日本国内のニュースもここ2か月ぐらいはウクライナ一色で、最初のうちは報道の仕方そのものに特に何も感じてなかったんですが、そのうち、なんとなく違和感を感じるようになってきてました。ただ、その原因については自分でもよくわかってませんでしたが、そんなとき、ウェブのニュースで見かけた記事を読んで、この違和感の正体がわかりました。

今、私たち日本人はウクライナで起きている悲劇に同情する人がほとんどだと思いますが、同じく、ミャンマーで起きてる軍による弾圧を気に掛けている人たちがどれほどいるのだろうか、ということです。一時期はニュースでも連日のように取り上げていたミャンマーのクーデターですが、今現在も軍による弾圧は続いており、少なからず民間人の虐殺も起きているそうですが、最近はそうした報道はウクライナ問題ですっかり見かけなくなりました。

ウクライナからの難民受け入れについても、難民認定のハードルが非常に高いと言われる日本がウクライナからの難民受け入れには積極的な姿勢を示す一方、ミャンマーからの難民はほとんど受け入れてないということもあまり報道はされてないようです。

ミャンマーは内政問題なのに対して、ウクライナは世界秩序を揺るがす国同士の戦争であり、海を隔ててロシアと国境を接する日本にとってもその影響は比べ物にならないという点を考慮しても、この対応の差はなんだかすっきりしません。欧米の報道の一部では、「比較的文明化されたヨーロッパの国(ウクライナ)で、青い瞳の金髪の人たちが攻撃されるなんて」といった、若干、人種差別的な論調も見られるそうで、これも心情的にすっきりしない原因のひとつかもしれません。実際、こうしたコメントに対しては、「イラクやシリアなどの中東やミャンマーなどのアジアでは戦争が起きて人々の虐殺が起きてもやむを得ないのか」という批判も起きたそうです。

日本では欧米目線の報道が多いために、どうしてもそうした見方になりがちですが、アジアの国として、もう少しアジアの同胞にも目を向けてはどうか、という意見に私はちょっと後ろめたい気持ちがしてしまいましたが、みなさんはどう思いますか?

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