コロナ時代の働き方革命|2020年7月号(Vo.179)
2020年は新型コロナウィルスが蔓延した年として、今後長く記憶されることになるでしょうね。それぐらい、日本国内はもちろん世界的にも大きな影響を及ぼすウィルスになってしまいましたが、この原稿を書いている6月下旬現在、日本ではあらたな感染者が毎日出ているものの、おおむね収束しつつあるのに、世界ではまだまだ感染が拡大しているようで、WHOは最近、感染が加速しているという表現を使ってました。
おまけに、気温が下がり、空気が乾燥する秋以降には第2波による流行が再び来ると言われてますから、ワクチンが開発されるまではまったく安心できません。そんな状況ですから、今月もまたそのコロナの話題です。
5月下旬、国の緊急事態宣言が全国的に解除された後、飲食店を始めとする各種の商業施設などが再開され、6月19日からは都道府県をまたぐ人の移動も解禁されて、経済活動が少しずつ再開され始めました。国が示した自粛緩和スケジュールに沿って、今月10日からはプロ野球やサッカーJリーグでも人数制限をした上で観客を入れた試合の開催を予定しているそうで、そういう面でも以前の日常が戻りつつあります。
ただ、海外からの観光客がほぼいなくなったことに加えて、国内観光客もまだ本格的に復活したわけではありませんから、札幌や東京のような都会でも以前のような混雑が見られない所が多くありますし、営業を再開し、営業時間を延ばした飲食店でも、コロナ前の客数にはまだまだ戻らないという話をよく聞きます。
それでも、そういう状況はワクチンの開発などを契機に時間とともに解消されるのでしょうけど、今回のコロナで大きく変わった働き方については、今後もずっと続くかもしれません。以前はウェブ会議システムを利用する機会はごく限られていましたが、今や誰でも普通に利用するようになったことを実感する機会が最近増えました。
私を含めた昭和育ちの年代にとっては、人と会ってなんぼという思いがいまだにありますが、お客様と面談の打合せをしていても、「ではzoomで打合せしましょう」なんて会話が増えてきましたし、慣れれば、仕事の場所を選ばないこの方式は実はけっこう便利だったりします。賃料が高いオフィスを無理に借り続ける必要はなくなりますし、社員は国内のどこに住んでようと、あるいは世界のどこに住んでようとこれまでと同じように仕事をすることが可能になりつつありますから、ネットにつながりさえすれば住む場所すら制約がなくなります。
冒頭に書いたように、2020年はコロナウィルスの年として記憶されるのと同時に、働き方の革命が始まった年としても記憶されるようになるかもしれませんね。